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日本はなぜレアアースにこだわるのか
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中国も注目、東京大学が太平洋の海底に莫大なレアアース発見」(2011年7月5日)
という記事を読み、以前から気になっていたレアアースに関する記事を探したところ、
ウォールストリートジャーナルのサイトで、上記タイトルの記事を見つけたので、
ご紹介したいと思います。


長年低迷関係が続く日本、中国間の外交的膠着状態の真っただ中で、(中国が作成した)リポートによると、中国はレアアース鉱物をアジア諸国に輸出することを禁止した。

「レアアース?」 70年代のソウル・バンドのことではない。多少当惑気味のあなたに、これらの不明瞭な元素がなぜこのようなひと騒動を起こすのかをJapan Real Timeが説明しましょう。

レアアース鉱物とはなにか? 誰もが知っている名称でないにも関わらず、ランタン、セリウム、イッテルビウムといった元素名を持つ物質は、ハードディスクドライブ、携帯電話、電気自動車のバッテリーやその他の製品に使われている。レアアースはまた、誘導ミサイルシステムなどの軍事兵器にも使われているため、“戦略的金属”と呼ばれているのも不思議ではない。

レアアースの世界市場は、世界貿易機関によると、この10年間で年率約8%から11%を超えるまでに成長し、2008年には、おおよそ1,250億ドルと評価された。

レアアースは“稀少”なのか? 特別そうとはいえない。(“土”でもない。しかし、別のストーリーがあるのだ)
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全世界の生産量は、オーストラリアの産業鉱物会社によると、今年は150, 000トンであると見積もられている。その量は、近年の年間算出基準量である約2,500トンを上回る。

ところがレアアースは、中国以外ではほとんど採鉱されない。市場の95%以上を占め、世界の埋蔵量の57%を誇っている。

さらにレアアースは、中国以外ではほとんど発見されず、過去数年間、国内向け供給を優先するかのように輸出を制限してきた。今年度は、前年と比べて40%少ない約30, 300トンの出荷に上限を定めた。

なぜレアアースは日本にとってそれほど重要なのか? 低迷する国内経済に直面している多くの日本企業は、今後の成長のため、進んだ環境技術の輸出に期待を寄せている。

パナソニックなどの主要なエレクトロニクス企業は、テレビのような利益が少なく、競合が多い産業から、電気自動車に使われる次世代バッテリーの開発に移行しつつある。

昨年、ロイター通信は、トヨタのハイブリッドカーのバッテリーは、1台につき10から15キログラムのランタンを使用すると報じている。この数字は、自動車の燃料効率を上げるプランの下、倍になりそうに思える。

日本は、他の国からレアアースを購入できないのだろうか? ところが簡単にはいかない。中国の生産者は、1990年代にレアアース鉱物の価格を切り下げ、それにより、世界中の他の地域で採れる多くの鉱物資源の産出が止まってしまった。アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリアの採掘会社が、世界的に緊縮した供給だとして、鉱山のいくつかを争って再開しているが、ここ数年で広範囲にわたることは不可能なようだ。仮にそうなったとしても、中国は以前として優位にたつプレイヤーでいることだろう。

他の国は、レアアース市場における中国の支配を危惧していないのか? もちろんしている。アメリカ合衆国政府は、中国がレアアースの輸出を規制しているとして、世界貿易機関にはかることを検討している。アメリカ合衆国議会は、アメリカ軍がこの分野における鉱産物にどれくらい依存しているか、米政府説明責任局に調査するよう命じた。

おそらく将来は、このことについてもう少し明らかになることだろう。中国はレアアース鉱物市場を独占し、外交的交渉の切り札としてその立場を利用するのを、明らかにためらっていない。このことは、これ以上の揉め事が起こりうることを意味している。

鄧小平(とう しょうへい) ―中国元国家主席で、国の経済改革の道筋を立てた― は、1992年に予知していた。「中東が石油なら、中国はレアアースだ」


原文:2010.9.24 The Wall Street Journal "Japan Realtime"
http :// blogs.wsj.com/ japanrealtime/ 2010/ 09/ 24/ why-japan-cares-about-rare-earth/

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